不動産・土地利用などの地理的な空間データを用いた計量分析・空間統計解析と地理空間情報に関連する学際的研究を得意とする知的で開かれた研究者集団

研究プロジェクト

茨城県南地域の土地利用の変遷

研究の背景と目的

都市の市街化を促進する市外化区域を対象とした、不動産価格を評価する研究は多く存在するが、市街化を抑制する市街化調整区域を始めとした、市街化区域外を対象とした研究はほとんどない。

実務では、金融機関の担保評価等で、市街化区域外の不動産価格の情報も必要とされる。さらに、市街化区域外の規制緩和に向けて動き出す自治体もあり、市街化区域外の情報の必要性が高まることが考えられる。

目的
  • ・ 市街化区域外の地価構造を分析
  • ・ 安価で高精度な地価の推定方法の開発
  • ・ 市街化区域外の地価マップを作成
使用データ
  • 平成19年度茨城県公示地価
  • 対象用途:住宅地
  • 対象区域:市街化調整区域
  •        非線引き区域
  •        都 市計画区域外
  • 総地点数:169地点

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研究手法

公示地価から取得したデータ使用し、線形回帰モデルに当てはめ、地価の決定に影響を与える変数が何であるかを探った。被説明変数に地価、説明変数として、最寄駅距離、迷惑施設までの距離、インフラの有無などを用いた。 以下の変数が市街化区域外の地価構造に影響を与える変数である。

線形回帰モデル/残差分布図

市街化区域外の地価構造に影響を与える説明変数
■区画化ダミー

地点周辺が区画化されているとき1
されていないとき0

■商業地域ダミー

地点周辺に商業地域があるとき1
ないとき0

■店舗ダミー

地点周辺に小売店舗がある時1
ないとき0

■焼却場_距離

ごみ焼却場から各地点までの距離(Km)

■標高値

地点の標高値(m)

 

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地価分布図

空間内挿手法のひとつであるKrigingを用いて、任意地点の地価予測を行った。公示地価のみのデータで行ったKrigingの結果では、桜川市周辺に予測値が負の値を示す地域が存在する。予測値が負の値を示す地域は、地価データの空白域であることが伺える。

公示地価Kriging結果地下分布図

公示地価データのみでKrigingを行っていたが、試みにデータを追加し、再度Krigingを行った。追加した データは、公示地価と並び土地取引の指標とされる都道府県地価調査から取得したものである。 都道府県地価調査と公示地価には、地価の決定時点に6ヶ月の差があるため、都道府県地価調査のデータに時点修正を加えて、使用した。

公示地価 地価分布図 / 公示地価 都道府県地価調査 地価分布図

左図が、公示地価のデータを用いてKrigingを行ったもの、右図が公示地価と都道府県地価調査のデータを用いてKrigingを行ったものである。左図で負の値となった桜川市周辺の地域は、右図ではデータが補完されたためか負の値を採らなくなった。

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